「気」とはエネルギーですが、自分に不足している気を補う際、「味」に注目することもとても大切です。
私は個人的には担々麺が大好きなのですが、あのスープの「赤み」が、「火」のエネルギーすなわち「心」のエネルギーを補ってくれますが、「辛み」という味が「金」である「肺」のエネルギーを補ってくれます。
内気功を毎日やっていると、このようなエネルギーに対する感覚が「敏感」になってきます。
私の場合、「担々麺」を食べると、たちまち「鼻水」が出始め、鼻をかまずにはいられなくなります。「鼻水」が出るのは「金」すなわち「肺」の中に溜まった邪気を出そうとしていると解釈されます。
気功を極めれば極めるほど、自分の体の「五色体表」にあるような、「木、火、土、金、水」の持つ性質が非常にわかりやすくなってくることに気が付きます。
例えば「肝」の邪気をもらってしまうと「イライラ」したり、「頭に血が上ってくる」感覚を強く感じたりします。ところがそこで「酸味」のある八朔を3房ほど食べただけで治ってきます。
私が気功の先生は「おならや涙、汗、あくび、げっぷ、などはいずれも体にたまった邪気を出すサインです。我慢してはいけない」とよくおっしゃっていました。
薬膳とは、本来はこのように、食べた食後からその効果がわかるはずなのです。
また、気功を極めていけば、自分が感じた邪気の感覚を生かして、お料理にどんな味を加えるかを瞬時にわかることができるものなので、お料理もますます面白いものになってくるのです。