運命とは命を運ぶと書きます。
つまり自分自身で切り開いてゆくことを表していると私は考えています。
どんなに素晴らしい人に逢えるチャンスがあったとしても、その人を師として仰ぎ、教えを乞わなければ自分の運命は変わって行きません。自分の知らない智慧を教えてもらえるチャンスに恵まれるということは天の恵みでもあるのです。
またいくら良い師に教えをいただいたとしても、それを実際に使ってみなければ、何も変わりませんし、その素晴らしさを理解することもできないでしょう。
「チャンスは前髪しかない」とよくいわれます。
これがチャンスだとよい師を見つけたら即教えを請い、教えて頂いたことを即実行することが絶対に必要です。
人間は「ダラダラと流されてしまう生き物」です。しかも一度その習慣が身についてしまうと、どんなに優秀だった人でも元に戻すことが難しくなります。自分を振り返ることはそれだけ難しいということなのです。
運命を切り開くには、この「ダラダラと流されることがない習慣」を作ることだと思います。
私は25年以上にわたって、出勤は始発電車を利用し、朝の誰も来ない時間に職場に行き雑用を済ませてしまいます。
このような習慣もはじめのうちは冬になると朝寒くて起きるのがつらかったり、暑くて体調が悪いときはめんどくさくなったり、億劫になったりすることも多かったのですが、3年ぐらいたつとで、「明日は早く起きるんだ」と決意して眠るだけで、「目覚ましも必要なく」起きられるようになってきました。
さらに5年経つと、完全に身についた習慣になって、「何も意識することもなく」ても、確実に朝起きることができるようになっていました。
私が就職して歯科医院に勤め始めたころ、「いつも診療開始ギリギリにしかやって来ない先生」がいました。このような悪い習慣をつけてしまうと、運命もよい方向には進まなくなります。
こういう人はたいてい生き方にメリハリがありませんから、仕事の内容も中途半端で効率も悪くなります。
私が歯科医として初めて治療を教わった先生は、衝撃を受けるほど素晴らしい技術を持っていらっしゃいました。
しかし、「いつも診療ギリギリにしかやってこない先生」でした。
学生時代は大変優秀だったようで、朝5時から夜の10時まできっちり診療と技工をこなし成績優秀で表彰されるほどだったたようですが、歯科医になってからは、「むらっけが多く着実性」に欠けていました。
私は先生の技術に惚れ、治療技術をしっかり教えていただきましたが、その人の習慣はまねることはありませんでした。
その先生の、「自分はすごい先生であるという慢心という気持ち」が「習慣を持続できない原因」を作ってしまったかもしれません。
また「虚栄心」と「金銭欲」が強かったため、「慢心と虚栄心と金銭欲」という三つのよくありがちな人間を堕落させる罠にかかってしまったようです。
その後その先生は離婚し、治療までかつての輝きを失い、端で見ていて首をかしげるような診療しかできなくなってしまいました。
運命とはこのように人間の習慣や考え方の選択で大きく変わってくるものだと深く考えさせられました。
歯友會セミナーでは、このような人間の陥りやすい間違いにはどんなものがあるのを知り、自分をどうやって持って生まれた宿命の中で最高の運命を得るのか、先人たちが伝えてくれた智慧をお話しさせていただきます。
自分の運命をより良いものにしたい方、自分は間違った道には進みたくない、きれいな心を持ち続けたいと思われる方は、ぜひセミナーにご参加ください。参加ご希望の方はこちらからどうぞ。