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胃を冷やさない

皆さんの中で、胃腸の調子が悪い方は何%ぐらいいらっしゃるでしょうか?

調べたところ何と51%もの人が何らかの胃の不調を抱えているそうで、ほぼ二人に一人は何らかの不調がある計算です。

 

「胃がむかつく」、「食欲不振」、「胃の膨満感」、「胃がキリキリ痛む」と感じている方は少なくないでしょう。

これは日本人の食文化と、気候とが大きく関係しています。今回は食文化の影響についてお話してゆこうと思います。

 

東洋医学では、「胃」「脾」は非常に重要な臓と考えています。

「胃」は食べ物をドロドロに消化して、吸収しやすくする臓器であることは西洋医学でもよく知られていますが、東洋医学では生命エネルギーである「気」を作るための材料を吸収しやすくするために「胃」の機能をとても重要と考えています。

 

「胃」「脾」は東洋医学では裏表のように密接に関係しています。「胃」で消化しやすく液状になった食物の栄養分をは「小腸」で吸収され「脾」に送られます。「脾」「小腸」から得られた栄養の「水穀の精微」を取り込み「肺」に運びます。

「肺」は呼吸で吸収する「清気」と呼ばれる外気と「水穀の精微」とを結びつけて「気(生命エネルギー)」が形成されると考えられています。

つまり、「気」の元である「水穀の精微」「脾」に送られるためには、「胃」で食べ物が吸収されやすい粥状になっている必要があるわけです。

ところで、なぜ日本人は胃腸の調子が悪い人が多いのでしょうか?

それは一つには日本人の食事のとり方や、調理法、食材の選び方に問題があるからです。

 

まず、日本人には「お刺身」、「冷ややっこ」、「おにぎり」、「そうめん」、「生野菜サラダ」「おせち料理」といった冷えた食べ物を食べる習慣があります。

また外食をしに行くと必ず「冷たい氷水」が出てくる習慣があります。

先ほどのお話にあったように、「気(生命エネルギー)」が作られるためには食べ物が「胃」で粥状になっている必要があります。

 

「胃」の中の酵素であるペプシンは37度前後で最も働きが強くなりますが、冷えた食材を食べますと、「胃」を冷やしてしまい、37度まで温め消化が始まるまで時間がかかり「胃」に負担をかける原因とになってしまいます。


実は冷たい食べ物を食べる習慣が胃の調子が悪くなる大きな原因の一つでもあるのです。

胃の調子があまりよくない人は、冷たい飲み物や、食べ物を食べないようにしましょう。
私もなんでも一度温めてから食べるようになってから、胃の調子もだいぶ良くなりました。

中国では果物もたいていの場合蒸したり、焼いたりします。

果物はそのまま食べると大抵身体を冷やすことが多い食材だからです。

 

実はそんな些細なことと思うかもしれませんが、この習慣を変えることで体調は著しく変化するのです。