これから、梅雨の時期に入ります。
東洋医学の考え方では、人間の身体は常に自然界の「気」(エネルギー)の影響を受けていると考えられています。
梅雨の時期は、中国でいう「長夏」の時期にあたり、身体に湿気が溜まりやすい時期と言われています。
「五臓六腑」の中でも特に「胃」と「脾」は湿気に弱い臓腑と言われており、この時期の蒸し暑い時期にはこの内臓の機能が落ちる傾向があります。
「胃」と「脾」は消化と消化したものを生命エネルギーに変えるために、肺など体の上部に移動させる役割を持っています(化生作用と言います)。
ですから夏の蒸し暑さに体が参ってしまうと「食欲不振」や生命エネルギーが不足して「夏バテ」を引き起こしてしまうのです。
私の場合も、毎年この時期になると体がバテて、食欲がなくなり、夏を超すのが本当に大変でした。
日本の梅雨から、夏の終わりにかけての気候は外国人から見てもとても蒸し暑く厳しいらしいですから、日本人は総じて「胃」や「脾」の調子が悪い人が多いのです。
蒸し暑いということも、「胃」や「脾」が弱ってしまう原因ですが、日本人の食習慣はこのような時期をどう乗り切るかについてあまりに無知だと思います。
この時期は、暑いからと言って冷たい飲み物や、食べ物を食べることは絶対に避けたほうが良いのです。
よく考えてみれば分かると思いますが、胃は36℃前後の時に消化機能が最大限に発揮されます。
冷たい食べ物が胃に入ると、消化するためにまず36度に胃を温めなければならなくなり、その分エネルギーも消費する上、温まってから消化を始めるため時間もかかります。
この時期にバテる方は、まず、飲み物を温かいものに変え、食事を温かいお粥のようなものに変えるだけで体調はずいぶん変わります。
ぜひ一度試してみてください。お粥の作り方やこの時期の取ると体に良い食材については、このブログで随時御紹介っせて頂ます。楽しみにしていてください。